ピーター・ゼルキン追悼：Tashi Plays Webern
ピーター・ゼルキンが亡くなった。
自分は、彼がTashiをやってた頃の演奏しか知らないけども、モダンな音楽をわかりやすく紹介してくれる貴重な存在だった。その中で、特に印象に残っている演奏として、Webernのアルバム（Tashi Plays Webern）がある。この中の四重奏曲 作品22を聴いて、自分はWebernを少し理解できるようになったと若いころ思った。この曲は、ピアノ、ヴァイオリン、クラリネット、テナーサックスという特殊な編成である。改めて、聴いてみたが、フレッシュで切れ味鋭い演奏である。この曲は、あまり録音が多くなくて、他にブーレーズの新旧全集くらいしか思いつかない。これも悪い演奏ではないが、Peter Serkinの演奏には一聴の価値がある。是非、聴いてみて欲しい。このアルバムにはピアノのための変奏曲も入っている。これもすっきりとしたとても良い演奏で、自分は（大変な名演であることは間違いないが）ややマッチョな感じのポリーニよりも好きな演奏だった。ただ、ピアノのための変奏曲は、名曲であることもあり、良い演奏が他にもあるとは思う（内田光子とか）。
iTunesではアルバム単体がなく、武満とセットで四重奏のみが入っていた。
